十四朗亭の出納帳

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十四朗

Author:十四朗
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Q覧飛行

今回はリクでいただいたチル霖です、遅くなって申し訳ありません。
チル霖言ってもチル+霖みたいな、一応ほのぼのを目指したかったんです。
ちょっとチルノが馬鹿すぎたかも。


「Q覧飛行」



チルノ、霖之助








摩天楼、たしか外の世界ではこういう景色の事をそう言うらしい。

長方形の建物がいくつも立ち並びそのどれもがオレンジや青、赤色の光を発し
夜という事を忘れさせるくらい輝いている。

そんな上海の夜の風景っと解説が入った写真を見つめぼんやりと考える。
外では人は夜を忘れただとか完全な闇はもう消え去っただとか言われているよう
だがこれを見る限りではそうは思えなかった。

夜を忘れていないからこんなに街を明るく照らし夜の帳を追い払う。
多分今の外の人間は少しでも暗いとすぐ明かりを点けたがるのではないだろうか、
蝋燭やランプの様な小さなものではなくもっと大きな光、
この写真の様な大がかりなものとまでいかなくても自分の文明に頼った…

チリンチリン、チリリン!

僕が物思いにふけっていると僕の背後の窓に設置しておいた風鈴が何時もより大きな音で鳴った。
だが涼をもたらす風はない、だとしたらおそらく………

「やめないかチルノ、風鈴は鳴らすものじゃない、鳴るものだよ」

「なによアタイが吹いても鳴るじゃない、だったら一緒、一緒」

僕の首をまたいで僕の肩に腰掛ける少女がつまらなそうに返事を返した。
肩車をする形になっているおかげで首回りと肩の辺りは涼しいが、
この状態で本を読むと肩がこるので正直やめてもらいたい。

今僕の肩を勝手に使っている遠慮のかけらもない少女はチルノ。
苗字は無いただのチルノだ、ミドルネームもないファミリーネームが無いから当然と言えば当然だが。
彼女は妖精だ、それも冷気を操る氷精、
普通氷精は冬の始まりと共に現れて春の訪れとともに消えて行く。
自然の流れをその住処とする妖精なら普通の事だがなぜか彼女だけは毎年残っている。

「それよりアタイが遊びに来てやってるんだから何か楽しませなさいよ!
 暑さは他んとこよりマシだけどこれじゃ暑さより退屈で干からびちゃうわ!!」

「妖精は死なないらしいから干からびても水に浸せば三分で戻りそうだね、うん便利だ」

「心の渇きは水じゃ戻らないんだぞ!いいからアタイを退屈させるな!」

ボフボフと頭を叩かれても痛いだけで別にどうという事はない。
しいて言うなら彼女が手を振りおろす度に彼女の氷の様な羽が擦れて
キンキン、カンカンいうのが面白いくらいだろうか。
氷の音みたいなものだから風鈴よりは涼しく感じる。

「れいぼーびょーにしてやるぞ!れーぼーびょー!」

「はいはい、僕は半妖だから病気に罹りにくいんだよ」

「嘘つけ!れーぼーびょーは体の仕組みたいなもんだから関係ないって聞いたんだから!」

「どこでそんな事を……まぁいい、とにかくここに居たいのなら
 そこで大人しくしているか一緒に本を読むかのどちらかにしてくれ」

むくれっぱなしのチルノを少し咎める。
大人しくはなったが頭上でうぅ~っと言う唸り声がするので納得したわけではないようだ。

「アンタの読む本は全体的につまんないのよ!大体そんな詰まんない本…」

言いかけで彼女の言葉が詰まった、いや絶句したと言った方が正しいだろうか。

「どうしたんだい?」

返事はない、ただ興奮したような彼女の息遣いが聞こえてくるばかりだ。

「そ、それ!それ何!!それ!!なんごくとか書いてある奴!」

やっと出したかった言葉が出たのか大きな声で叫びながらバタバタと肩の上で暴れている。
彼女は僕の頭上に居るので表情は分からないが今の彼女は物凄く興奮した目をしているに違いない。

「あぁ、これかい?これは[なんきょく]と読むんだよ。
 まぁ確かに氷精の君にとってはすごい光景かもしれないが…」

偶然めくったページに載っていた南極の写真がこれまた偶然彼女の眼に止まったらしい。

南極を映した写真は三枚ほどでそれぞれが、海にかかる氷のアーチ、
空は飛べなさそうだが鳥だとされているペンギン達のコロニー、
そして芯まで青い海面から無造作に突き出た氷山と呼ばれる巨大な氷の山、
といった南極の風景を切り取って本の上に並べてある。

「アタイの湖じゃこんなでっかい橋造れないし、
 氷のでっかい岩も無理……それでもってこんな良い動物なんて居ない!」

「それはペンギンと言うらしい、鳥の仲間だよ、まぁそう見えないけどね」

僕が説明している間に彼女は僕の肩からスルスルと降りてそのまま僕の膝の上へ座った、
どうやらもっと近くで眺めたいらしい。
肩車から解放されたおかげで首周りは楽になったが今度は膝と腹の辺りが冷える。
まぁ肩車を強要されるより膝の上を椅子にしてもらった方が楽な事に変わりはないが。

「南極は一年を通して寒冷な気候なそうだ、夏でも零度くらいらしい」

「夏でも寒いってことね?」

「あぁ、平たくいえばそうだ」

夏でも寒いと言う言葉を聞いてさらに目を輝かせて興奮するチルノ。
僕にとってはそんな所願い下げだが彼女にとっては天国にでも見えるのだろう。

「楽園だ!ユートピアだ!いいなぁ行ってみたいなぁ、
 ねぇ!霖之助はいつか外の世界に行きたいんでしょ?」

「あぁ、いずれは外の世界の世界に行って外の技術や文化に触れてみたいね」

「じゃぁここにもいけばいいじゃん!きっと寒くて最高だよ!!アタイは行きたい!」

目を輝かせて当然のように言う彼女には大変申し訳ないがこんな場所は願い下げだ。
元々冬はあまり好きではないと言うのに何故そんな場所に好き好んで行かなければならないのか。
それにこの南極と言う場所は彼女が想像しているよりもずっと遠い場所に存在している、
行くのもかなりの長旅になるだろう。そうでなくても外へ行くのは長旅だと言うのに。

「寒いから嫌なんだよ、それに遠いしね」

「えー!アタイなら遠くても絶対に行くけどなぁ~、てかそれだけの為に外に行きたい!」

そう言うとチルノはガバッとカウンターの上の本を取り僕の膝の方へ深く腰掛ける、
彼女を覆う冷気がヒンヤリと僕の胸元から腰までを冷やした。

「おいおい、取らないでくれよ僕はまだ読みかけなんだ、それと本は退屈じゃなかったのかい?」

「アンタハはいつでも読めるでしょアタイは今だけ、
 それにこんな天国が載ってる本が退屈なわけないじゃん」

南極の項だけを熱心に本を見つめる彼女を無下に下ろす事も出来ず心の中で溜息をつく。
本に関心を持つ事は良い事だが他人の本を取るのは感心しないな、魔理沙みたいになる。

「いいなぁ……なんごく」

うっとり、っと言った表情の彼女がそう呟いた。
だから[なんごく]じゃなくて[なんきょく]だ、そう読めない事もないが。

こういうタイプの子は
ある物に一定以上の好奇心を持つとそれしか目に入らなくなる、
おそらく日が暮れるまで彼女は僕の膝の上に居る気だろう。
さて、この借りはどうして返してもらおうか?
まぁ彼女の帰り際に彼女から氷でも貰ってクーラーボックスの中にでも入れておくか、
夏場なら氷は結構重宝するし。

僕はそう頭の中で完結させると彼女と一緒に南極の写真を眺めた、相変わらず彼女は嬉しそうだ。

Comment

#No title
これは癒されるwww
妹チルノですねわかります
これからもゆっくり頑張っていってね!
  • by:
  •  | 2009/08/02/21:48:32
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