十四朗亭の出納帳

アニメの感想、ゲームホビーの感想など 作品のジャンルにこだわらず書いていく予定です,SSとか書いてます

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十四朗

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覚悟と決意と打算

早苗さんはアニメ&ゲームオタクな感じの子!
って設定のもとで書いてみました。

ハッキリ言って悪乗りもいい所です。
つか誰得?

今回は商品名とか自重しませんでした。


『覚悟と決意と打算』


早苗、霖之助、神奈子、諏訪子








古今東西、あらゆる道具を取り扱う古道具屋[香霖堂]

半人半妖である店主、森近霖之助が営んでいる。
彼は愛想が余り無く、考えが飛躍しているともっぱらの噂だ。
要するに変人と言う事になる。

最近ではそんな店主の趣味もあってか、
外の世界の道具を多く取り扱っていた。

外の世界の道具は形状や名称が用途と合致しにくく、
使用方法が不明瞭な物も少なくない。

おまけに使用するには電気が必要なので、
大半の道具は動かすことすらできない。

幻想郷にはまだ電気が普及していない。
最近やっと山の神がエネルギーに関しての開発を始めたばかりだ。

電気自体は生み出している様だが、
電気を使用できるのその神がいる山の神社と一部の河童ぐらいに止まっている。

この調子だと幻想郷に電気が普及するのはまだまだ先になりそうだ。
いや、普及すらしないのかもしれない。

何故なら電気は科学だからだ。

科学は不思議を殺す。

科学は不思議の探求から始まるが、
科学によって不思議が解明されれば不思議はただの現象になり下がるからだ。

地球を中心として宇宙は回っていないし、
地下に巨大な磁石が埋まっている訳でもない。
それから、解剖したカエルの足が動くのは幽霊の仕業ではない。

ちょっと前まで不思議とされていた事が、
科学の進歩により何でもない事になる。

それが不思議を殺すと言う事だ。

人類の進化は不思議を殺す事で行われる。
分からない事を解明し、
知らない事を埋めてゆく。

不思議と言う大きな海に科学の土を放り込んで、
人類は自分達の島を大きくしてゆく。

海が埋まればその海に住まう者、
つまり不思議に住まう者は住処を無くしてしまう。

不思議に住まう者とは妖怪達の事だ。

昔はアレやコレと何かにつけては妖怪の仕業になっていた。
だが今は違う。
今は山に入っても野生動物に怯える事はあっても、
妖怪に本気で怯える事は無くなってしまった。

不思議の海は殆どと言っていいほど埋め尽くされてしまったのだ。
昔は人類の島などちっぽけな物だった。
原始の人類は火に怯え、日食をこの世の終りだと本気で思っていた。

科学技術がある程度発達していた百年程前でも、
ハレー彗星が地上の空気を奪ってゆくと本気で信じていた者もいる。

そうして人類を恐怖させ時には大いなる科学の進歩へ貢献してきた不思議の海は、
後僅かを残して科学の土に埋もれてしまった。

それが外の世界の話。

幻想郷は違う。
この怪奇と幻想が渦巻くこの土地では不思議の海は広いままだ。

妖怪が妖精が空を飛び、幽霊が墓場に出る。
魔女が魔法を使い、巫女が妖怪を退治するこの土地は広大な不思議の海原なのだ。

この土地では本来不思議を埋める存在である人間ですら不思議の一部。
不思議を科学と言うレンズを通して見ていないので、
不思議の海に溺れる事もない。

幻想郷の人間は不思議の海に暮らしている、不思議と共存しながら。

この土地には本物の海は無いが、
言いかえればこの土地そのものが不思議の海なのだ。

元から海がある場所に海が出来る筈もない。
二つの現象は重複しないからだ。

「霖之助さん! 霖之助さんってば!」

石像の様にカウンターで固まったままの霖之助を呼ぶ声がする。
まだ若い女性、いや少女と言っていいほどの声。

思考の海へと深く潜っていた霖之助は一気に海上へと引き上げられた。

「あぁ、すまない。
 考え事をしていた」

「もぅ、ずっと固まったままなんでびっくりしましたよ」

「それで、買っていくものは決まったのかい?」

「はい、今日はこれを買っていきます」

笑顔で商品をカウンターの上へ差し出す少女、東風谷早苗。

山の上にある神社、守矢神社に住む巫女(正確には風祝と言うらしい)で、
この香霖堂には神社に電気が開通してからよく来るようになった。

そんな彼女がよく買っていく物、それは………

「名称はバーチャルボーイ、用途は……またゲーム機だね」

「はい! 外の世界に居た頃に私が探し求めていた伝説ですから、
 ここで買わなければいつ買うと言うのです!!」

熱を込めた瞳と言葉でこちらを見つめてくる彼女に、
霖之助は反論する事が出来なかった。

守谷神社の風祝、東風谷早苗がよく買っていく商品。

それはゲーム機とゲームのカセットであった。
彼女いわく電気が開通して嬉しかった事の9割は、
ゲームが出来るようになった事らしい。

今まで早苗は実に沢山のゲーム機を買って行った。
ネオジオ、PCエンジン、メガオライブ、ネオジオポケット、ゲームギア等々。
数え出したらキリがない。

彼女いわく、ゲームは友達であり恋人らしい。
みんなでワイワイやるのも良し。
一人でじっくりやるのも良し。

時に友の様に楽しく付き合い、
時に恋人の様に甘く接したそうだ。

霖之助には余り理解が出来ない。
ゲームと言うものをやった事が無いからだ。

――――――カランカラン、カランカラン

「あぁ~早苗やっぱりここに居た~」

「アンタも相変わらず好きだねぇ」

玄関に設置したカウベルの音と共に店内に入って来る二人の人物。

妙なかぶり物を被った幼い少女と、
背中に大きなしめ縄を背負った妙齢の女性。

「きょっほーこんちわ、店主」

「邪魔するよ、すまないね早苗がいつも」

「いやいや、彼女はお金を払ってくれる立派なお客だよ。
 来てくれる事は嬉しいね」

この二人は早苗が風祝を務める守矢神社の二柱で。
幼い少女の方が洩矢諏訪子。
妙齢の女性の方が八坂神奈子だ。

帰りの遅い早苗を心配して探しに来たのだろう。

霖之助はこの二人と余り面識がない。
香霖堂に訪れる頻度が早苗に比べて格段に低いからだ。

来店数は二人合わせて片手で足りる。
信仰される身としてずっと神社に居る必要があるのだろう。

確かに、外を当てもなくブラブラしている神は余り信仰したくない。

二柱は霖之助に挨拶を済ませると。
諏訪子は早苗の方へ駆け寄り、
神奈子はカウンターの方へ残った。

「ねぇねぇ、早苗~
 この店ってプレイステーション置いてないの?」

「PS oneならそこの棚にありましたよ」

「おぉ! 凄いのあるね」

「よかったですね、これでまたファイナルファンタジーができますよ」

「うん! またゴルベーザ様やセフィロス様に会えるね!
 ねぇ、早苗も一緒にやろうよ」

「いいですとも!」

霖之助には会話の半分も理解できなかったが、
会話から察するに諏訪子もゲームが好きな方らしい。

「はっは、困った連中だろう?
 電気が開通してからと言うもの毎日毎日ゲームときたもんだ。
 まぁ、テレビ番組の無い幻想郷じゃ、
 テレビなんてゲームにしか使えないけどね」

「いや、正直羨ましいくらいだよ。
 外の世界の道具は電気を使う物ばかりだからね」

「でも、電気をここまで引いてくれなんて頼まないんだろう?」

「まぁね、それが無くとも今の生活に何ら支障をきたさない。
 もしどうしても必要な時が来たら頼むよ」

「アンタの性格なら来ないと思うけどなぁ」

カウンター越しに会話を進める霖之助と神奈子をよそに、
早苗と諏訪子はまだゲームについて話し合っていた。

むしろ会話を始めた頃よりヒートアップしている。

「いいのかい? 会話に入らなくて」

「私はあんまり興味がないからねぇ。
 あーでも、ちょっと気になるものならあるかな」

「ん? なんだい」

そう霖之助が言うと、
神奈子は耳元で手招きをした。

耳を貸せという合図らしい。

「あのさ、形は長方形で、
 本みたいに折り畳めて画面が二つ付いてるゲーム機、
 って知らないかい?」

「長方形、折り畳み、画面が二つ…………確か有ったと思うよ」

確かDSとか言ったはずだ。
大分前に八雲紫が「新しいのが入ったからこれは貴方に差し上げますわ」
と言って店に置いて行った。
だが電気の無い香霖堂では無用の長物だ。
今はその他大勢の電気を使う道具と一緒に香霖堂で眠っている。

「本当かい? そうかぁ、それはよかった。
 それで、そいつはどこに?」

「今早苗達が物色してる棚の上だよ」

「………今度買いに来るから取っといてくれないかい?」

「構わないけど、別にそんなコソコソするような事でもないだろう」

「べ、別に隠してる訳じゃないよ、私は」

気恥かしそうな神奈子の顔。
何時もの大人びた外見からは想像できない様な仕草だ。

「まぁ、そう言う事にしておこう」

神奈子との商談も一区切りにして、
早苗達の方へ目をやる。

「諏訪子様、見てくださいよ鉄騎ありますよ! 鉄騎!」

鉄騎と書かれた大きな箱を抱き抱えた早苗が大興奮していた。

「私Xboxのソフトはよく分からないんだけど」

「とにかく凄いんですよ! 家でロボットのコックピットが体験出来ちゃうんです」

「それは凄いね~早苗はロボット大好きだからピッタリだね」

「はい! 昔ゲームセンターでプレイしたバーチャロンが今でも忘れられなくって」

「早苗はバーチャロン全部持ってたもんね」

「セガサターンとドリームキャストが壊れるまでやりました。
 お陰で今両方とも三代目なんです」

「ははは、本当に早苗はゲームが好きだね~」

駄目だ分からない。

霖之助には何がどういう意味なのかさっぱり理解できない。
話の種類としては数分前の光景と何ら変わってないのに。

「しかしまぁ、君はよく幻想郷に来たね」

「ふぇ? 私ですか」

突然声を掛けられて驚いた様子の早苗が、
霖之助の方へ振り向く。
手には先程と同じように鉄騎と書かれた大きな箱を持っている。
買ってくつもりなんだろう。
今日は大儲けだ。

「あぁ、電気が無ければ君の大好きなゲームも出来ないだろう」

「それはまぁ、そうですけど………二人の為ですから」

優しく微笑みさも当然の様に早苗はこう言った。

客人に宛がわれる布団の様に柔らかなその微笑だが、
その意思は固くどんな手段を講じても砕けそうにない。

それは覚悟と決意。
付いて行くと決めた者の強い意志。

これが東風谷早苗と言う少女。
守矢神社の現人神なのだ。

「それに」

「それに?」

早苗は香霖堂の窓から外を見つめる。
視線の先にには雄大に裾を広げる妖怪の山があった。
あの山の頂上に守矢神社はある。

霖之助にはその視線がひどく愛おしげに見えた。

「神奈子様と諏訪子様なら電気ぐらいなんとかしてくれると思ってましたから」

早苗の返答に思わず突いていた頬杖を崩してしまう。

「そっちか!」と思わず声に出しそうになったが、
寸前で飲み込んだ。
いい事を言いそうな雰囲気だっただけに心の中での突っ込みも大きくなる。

まさかそんな打算があったとは。
神頼みもいいところだ。

「だからXbox360とセガサターンとドリームキャストはこっちに持ってきたんです!」

「……………」

「こんな事ならパソコンも一緒に持ってくればよかったと思ってるんですよ。
 最近DOOMとかコールオブデューティーがプレイしたくて仕方ないんです。
 外の世界に残してきたS.T.A.L.K.E.R.ってゲームもやってみたいし」

「……………」

「早苗~香霖堂が止まってるよ」

「あぁ、すいません霖之助さん。
 説明しなきゃ分かりませんよね。
 まずDOOMって言うのが……」

霖之助が頼んでもないのに説明を続ける早苗。
「3になってからはライトが~」なんて話が耳に入って来たが、
さっぱり分からないので聞き流しておく。

やはりこの少女、どこか軸がぶれている。
最近は幻想郷に染まって来たと思った居たが、
それは違うらしい。
恐らく元からこんな風だったんだろう。

「そうだ! 霖之助さんもゲームに興味があるなら、
 今度一緒にやりましょうよ!」

「はぁ、考えておくよ」

「約束ですからね!」と言って笑みを見せると早苗はまたゲームを物色し始めた。

やはりこの店の客に一筋縄でいく輩は存在しない。

Comment

#No title
アダルトな神奈子様はやはりDS派でしたかw
  • by:
  •  | 2010/05/19/02:23:19
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#No title
ゼガサターンからバーチャルボーイ、そしてDSまであるとはこの店の品数はすさまじいですねw
  • by:点々
  •  | 2012/09/24/20:16:35
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